ちくしのフォーラム防災セミナー/男女共同参画の視点を取り入れた避難所づくりの研修に参加しました

今日は避難所運営訓練、ということで二日市東コミセンに8時半に集合した。

まずは、受付の準備。コロナ対策で検温をし、資料を渡す。フォーラムの皆さんはもちろん、地域のコミュニティの方、同僚議員、市の職員の方も参加していた。

まず、講義形式のセミナーで、どのような避難所づくりをすれば良いかの説明があった。組織運営づくりの避難所運営委員会の説明で「東日本大震災では、男女が一緒に運営していてみんなお互いに意見を出し合えていた避難所は、病気やトラブルを防ぎ、笑顔の多い避難所運営を続けることができた。しかし、そうでない避難所は、震災関連死や感染者、ストレスなどが増大した」という話は興味深かった。どの班も、男女のバランスの良い構成である必要があるとの認識に至った。

ちくしのフォーラム防災セミナーの様子
班分け
配置図

災害の想定は、警固断層の内陸部で震度6強の地震。古い家屋の倒壊多数。新型コロナウイルスは終息していない想定。避難所は停電のため、発電機を使用。水道は応急処置済みだが、使用は厳しく、トイレも使えない。ガスはプロパンガスのみ使用可能。

都市ガスは寸断する可能性もあるし、ガソリン発電機は京アニの放火事件以降ガソリンの保管が難しい。市はガソリンスタンドと協定を結んでおり、ディーゼル発電機の燃料(軽油)を供給してもらえるという話だが、電源の選択肢は他にもあって良いと思う。プロパンガスは地震で自動停止しても、点検すればすぐに復帰できるので、復旧までが早い。3月の総務市民委員会でも指摘したが、プロパンガスを利用した発電機を各避難所や医療ケアが必要な家庭に整備するべきだと思う。

私は、救護支援班になった。要援護者(虚弱の高齢者、障がい者)を演じる役にもなり、初めて車椅子に乗った。今後は、視覚・聴覚・身体障がい者の方にも参加してもらい、インクルーシブ防災という観点から取り組む必要があると思う。


その後、段ボールベッドと簡易トイレの設営を行なった。

 

テントの中に簡易トイレを設置
掲示板で情報発信
段ボールベッド
ゴミの分別

避難所づくりは実際にやってみないとわからないことも多くあり、とても勉強になった。

講師の方の資料で、ピクトグラム(図やマークのこと)が使用されていたので、ゴミの分別の紙などに災害対応用のピクトグラムを活用するのはどうか、と質問したところ、「良いアイデアだ」という言葉をもらった。今度の総務委員会での所管事務調査は、あまり的外れなものではないだろう。

お昼ご飯を食べ、避難所を閉鎖し、ワークショップを行なった。班で出た意見としては、簡易トイレは高齢者や障がい者の使用は難しいので、既存のバリアフリー対応の多目的トイレにビニールを被せて使う形を取ることや匂いに気をつけて消臭剤などを置いたほうが良いとの意見が出た。他にも、段ボールベッドの固さの改善や、静養室が必要では、という意見も出た。

とても勉強になったので、二日市のコミュニティでも行いたいと思った。想定していたが、二日市コミュニティの市民の方から、「避難所運営マニュアルはないの?」と聞かれた。私は、「この前の運営委員会で、私もそれを講師の方に質問して、実際の筑紫野市のマニュアルで避難所運営する必要があると回答されたので、辻本議員が市に確認したのですが、おそらくまだ作成中で間に合ってないみたいです」と回答した。

コロナ対策で疲弊していて、豪雨災害も毎年のように起こるので担当課の苦労はわかるので、私もあまり強くは言えないが、職員を増員してでもマニュアルについて対応する必要がありそうだ。ハザードマップの策定作業が完了してないのも、県の浸水想定区域の指定作業の遅れがあるので、市のせいとは言えないところがある。そもそも、専門家の少ない市区町村にマップの作成や活用が任されているのが無理があると思う。

 

(参考)豪雨ハザードマップ、4割の主要市区で改定終わらず 浸水区域の指定遅れで

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61630810X10C20A7EA2000

 

県職員も人手不足なので、やはり防災庁を設置して防災庁の職員が主体となって、市町村と連携するべきだろう。野党はずっと提言しているのに、未だに設置されないが。

参加した皆さん、本当にお疲れ様でした。

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