2023(令和5)年3月議会一般質問「地域包括ケアシステムの充実について」

まず、1つ目です。
現状ですが、筑紫野市高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画では、令和5年度中に、「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護・看護事業」の実施事業者の募集をすることになっています。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、定期的な巡回や随時通報への対応など、利用者の心身の状況に応じて、24時間365日必要なサービスを必要なタイミングで柔軟に提供します。また、サービスの提供にあたって、訪問介護員だけでなく看護師なども連携しているため、介護と看護の一体的なサービス提供を受けることもできます。この制度は地域包括ケアシステムの要とも言われ2012年から始まっています。
具体的には、通常の訪問介護は1日1、2回と1回あたり30分から1時間単位でサービスが提供されていますが、この定期巡回サービスは、1日に何度もヘルパーや看護師が自宅を訪れ、短い時間でケアを行います。
NHKの報道を引用する形で紹介します。
83歳の男性は、今、「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護・看護事業」を利用しています。自宅に毎日5回、ヘルパーや看護師が訪れます。男性は、おととし、かぜをこじらせて入院したのをきっかけに寝たきりの状態になりました。76歳の妻は、自分も腰痛があるため、施設に入れるしかないと考えていたとき、サービスの利用を勧められました。
1日の最初の訪問は朝7時。ヘルパーがおむつを交換し、着替えを手伝い、食事のために体を起こします。 午前10時には、週に2回、看護師が訪れます。体調をチェックし、体をほぐすリハビリをします。その後も、正午、午後3時、午後6時半にヘルパーが訪問。おむつを交換し、体を起こします。滞在時間はおよそ10 分。食事の世話は妻ができるため、おむつ交換など必要なケアが終われば、ヘルパーはすぐに引き上げます。1日に何度も体を起こしてもらうことで、男性は長い時間座れるようになり、車いすでの外出も可能になりました。
夜間などに何かあったときには、事業所に連絡すると対応してくれるため、妻は安心して自宅で介護が続けられると言います。短い時間で必要なケアを1日に何回も受けられます。自宅でも施設と同じような、きめ細かい介護を受けることができるのです。介護をしている人たちは、このサービスによって、お年寄りが自宅で生活を続けられる可能性が広がったと実感しています。
事業者の方は、「1日に1回ではなく、何回も必要なところにケアが提供されるということで、生活のリズム、利用者の生活のリズムに合わせたサービスを提供できると思っています」と話しています。
引用は以上ですが、私はこのNHKの報道、サービスがとても良かったので数年前ですが非常に印象に残っています。最大の問題は、事業所側の採算を取るのが難しいことです。移動距離が長いと効率が悪く、ガソリン代の負担も重くなります。また、対応できるヘルパーも足りません。
最新の現状ですが、2月6日付の福祉新聞で、厚生労働省が2月1日に公表した「介護事業経営概況調査」によると2021年度の全介護保険サービスの平均収支差率、これはコロナなどの補助金を含めた収入と支出の差ですが、これが前年度費0.9%減の3.0%とコロナ禍で介護施設の経営が悪化しています。そして、サービス別に見ると収入に対する人件費の割合は定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業が78・5%と最も高くなっています。
そして、筑紫野市においても、令和4年度もこの事業の実施事業者を募集しましたが、応募がありませんでした。これはやはり安定した経営をするにあたって、人件費の高さが最大の課題になっていることが、参入につながらない理由かと思われます。
県の福岡県介護施設等整備事業は、介護施設等の開設・設置に必要な準備経費に対して支援を行う補助金ですが、それだけでは運営を継続するには不十分ですので、経営が安定するよう、例えばガソリン代の補助や現在保育士の人材確保事業で行っているような家賃補助を介護職員に行うような市独自の制度を検討するべきではないでしょうか。
そこで質問項目1、「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の実施事業者に助成するべき」ではないでしょうか。執行部の見解を求めます。

次に2つ目です。
地域包括ケアとは、医療や介護が必要な状態になっても、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した生活を続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保されるという考え方のことです。そして、地域包括ケアシステムの推進を担う役割として、生活支援コーディネーターは、高齢者の生活支援・介護予防の体制整備を推進していくことを目的とし、地域において、生活支援及び介護予防サービスの提供体制の構築に向けたコーディネート機能を果たす者のことです。別名「地域支え合い推進員」とも言います。
第1層の規模は市全体で国から委託費は800万円、第2層の規模は中学校区域で委託費は400万円。第3層の規模は町内会規模で生活支援サービス事業の主体となっています。生活支援コーディネーターには6つの役割があります。①地域のニーズと資源の見える化、問題提起を行います。具体的には、地域の社会資源を見える化、ワークショップを行って地域のニーズを把握して、協議体にプレゼンテーションをして問題提起を行って、解決方法を探すことをします。②地縁組織など多様な主体への協力依頼など働きかけをします。具体的には、ニーズ調査の協力依頼や実施を行います。③関係者のネットワーク化をします。例えば、協議体のニーズ調査をもとに、活動開始の提案を行う活動に必要なメンバーに参加してもらい、ネットワークをつなぎます。④目指す地域の姿、方針の共有し、意識の統一をします。例えば、目標設定、活動内容、活動計画を共同で作成し、協議体で地域住民へ説明し同意を得ていきます。⑤生活支援の担い手の要請やサービスの開発を行います。定期的なサポーターの養成、サポーター定例会の実施、書類作成支援や保険や補助金団体立ち上げ支援、マッチングシステムの構築して同意を得ていきます。⑥ニーズとサービスのマッチングで、定期的にニーズ調査実施、口コミで困りごとを抱えるひとを見つけ、サービスを提供します。
現状ですが、市には社協に委託する形で生活支援コーディネーターを1人配置していますが、全く人が足りない状況です。筑紫南コミュニティは進んでいて、たすけ愛・みなみという高齢者の日常生活支援を行っており、毎日の暮らしの中でのちょっとした「困りごと」を会員相互で解決する活動です。こういったものを市全域に拡大させるためには生活支援コーディネーターの増員が必要で、あと2、3人は増員するべきです。
そこで質問項目2、「生活支援コーディネーターを増員するべき」ではないでしょうか。執行部の見解を求めます。

(健康福祉部長 答弁)
初めに、24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護の実施事業者への助成についてですが、現在、市内には、実施事業者はなく、定期的に公募をおこなっています。本市としましては、なるべく多くの高齢者が、在宅生活を継続するために、必要なサービスと考えております。まずは、近隣自治体にて運営する事業所等へ調査をおこない、参入するための課題を精査してまいりたいと考えております。
次に、生活支援コーディネーターの増員についてですが、本市は、平成29年度より生活支援コーディネーターを配置し、各コミュニティ運営協議会をはじめとした関係団体と地域での支え合い活動について協議し、市職員とともに、地域包括ケアシステムの土台づくりに取り組んでまいりました。今後、地域での支え合いを推進するために、担い手育成と、高齢者の生活支援についてニーズの把握を行う予定にしており、その結果を踏まえて、生活支援コーディネーターの配置数について検討してまいります。

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